京の起業家 No.3

カッフェ ジャルディーノ caffe' giardino

 京都府商工会連合会様にご紹介頂き、平成25年2月にオープンされた
「小さな庭の中のイタリア家庭料理カフェ」caffe giardino(カッフェ ジャルディーノ)の店主 芹口俊一さんにお話をお聞きしました。

創業のきっかけ

 学生時代は広告研究会に所属し、大学卒業後、広告会社を起業し、事業を行っていましたが、「50歳になったら会社を辞める」と決めており、親の実家がある熊本県阿蘇郡南阿蘇村でイタリア家庭料理宿(ペンション)「ウッドペッカー」を8年間経営していました。
 ペンションも人気店で大変繁盛していましたが、平成25年にきっかけがあり、京都に戻って飲食店を開業することになりました。

住宅街のど真ん中、交通アクセスも良くない中での開業

 当店を開業するにあたり、14席のお店、自分の目の届く範囲のお客様に「自分が美味しいと思うもの」を提供すること考え、「団地にお住まいのお客様をターゲットにする」ために、敢えて住宅街の立地を選びました。
 オープン時は「いくらプロモーションを一所懸命して、お客様にご来店頂いても、1人1人に満足していただけるサービスをできなければいけない」と考え、大規模にチラシ等を打つなどの広告宣伝は行わず、飲食店情報Webサイトと自店Webサイトを自分で作成しただけ、あとは口コミに頼るのみでした。
 流石に開業当初1年程度は来店客増に苦戦しましたが、徐々にお客様の支持を得ることで地元八幡市だけでなく、京都市、枚方市、高槻市などからも電車・バスを乗り継いで「わざわざ」来てくださるようになっています。

お店のこだわり:「前菜」を中心にしたメニュー構成

 「野菜」を中心にした「前菜」にボリュームがあるのが特徴です。パスタやメイン料理で差別化するのではなく、最初に出てくるお皿にボリューム・品数を持たせ、お客様に目でも舌でも楽しんでいただける構成にしています。
 「どこのレストランにでもあるような定番料理メニュー表」は敢えて提供せず、「お客様が食べたことのないプロの作る味」を提供するために、11時半からの10食限定の日替わりコースと、日替わりパスタランチのみのメニューにしています。
 その日の旬野菜の仕入れによって日々変化させることでお客様にとっては飽きが来ない、お店にとっては在庫を持つことがない営業が可能となっています。

自分が楽しい、美味しいものを作り続けたい

 お店の中からいつも手入れしている庭の緑が見える気持ちの良い空間で、自分も楽しんで、「自分が美味しい」と思う味をお客様に喜んで頂き、ファンになっていただきたいです。ペンション経営を行うまでは「料理人」として修行をしたことが無かった為、今でも勉強のため、京都・大阪近郊のお客様のお勧めされるレストランに行き「新しい味」の研究を続けています。
 お蔭様で一度来店して頂いたお客様のリピート率が高く、これからも地域内外の人に愛されるお店として営業していきたいと思っています。

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山城地域ビジネスサポートセンター 竹嶋秀和氏より
 住宅街の真ん中、最寄りの駅からはバスに乗って徒歩5分と非常に難しい立地の中で居心地の良い空間と料理の味でファンを着実に増やされています。
 過去の広告会社・ペンションの経営ご経験があることから安心して当店の開業支援を行うことが出来ました。オープン後も少しづつお客様に愛されるお店を目指して進化を続けていらっしゃる当店の今後の更なる展開を楽しみにしています。

(取材:神戸 壯太)

店舗情報

caffe' giardino(カッフェ ジャルディーノ)
京都府八幡市男山松里6-22
TEL:075-981-0051 
店主:芹口俊一氏

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