第80回 京都ちーびず応援カフェ&セミナー in 京都市下京区

 京都ちーびず応援カフェ&交付金説明会が平成31年1月23日(水)、京都市下京区の「カフェギャラリーときじく」にて開催され、地域活動をされている方、NPO法人の方、ちーびず推進員、京都府職員など、14名の参加がありました。京都府地域力ビジネス課 長友課長の挨拶の後、株式会社スリーシー代表取締役 渡邊博子さんのセミナーがあり、京都家事サポート協会として活動を開始された代表理事 角倉さんと、会場を運営されているカフェギャラリーときじく代表 守田さんからの活動紹介がありました。その後、コーヒーとお菓子をいただきながら参加者の自己紹介を行って、2つのグループに分かれて意見交換会が行われました。

1.ちーびずセミナー「暮らしを支え合うサービスの作り方」

 株式会社スリーシーは、京都市伏見区醍醐で営業を行う不動産会社です。代表取締役の渡邊博子さんが会社を立ち上げられ、シングルマザーの方を雇用されています。不動産事業を行う傍らで、地域に恩返しをしていきたいという想いで地域の新聞を5年間毎月作って配っておられます。また、従業員の方々がすすんで自ら「暮らしお助け隊」を考えて運営されており、暮らしのお困り事のサポートを有料で行っておられます。
 渡邊さんは、「地域と共に生きることが持続可能な社会に貢献すること」、「自社のことだけに目を向けていても、社会が荒廃する。目先のことを見るのではなく、長期的に見ることが大切」と考えて、従業員の方々を信じて、一緒に夢を見て活動してこられました。地域活動を行うにあたり、地元の企業の方々を巻き込むことが大切だとお話しされていました。




2.活動紹介(京都家事サポート協会 角倉さん、カフェギャラリーときじく 守田さん)

 京都家事サポート協会代表理事の角倉さんは、高齢者が地域で孤立していることから、高齢化社会の中で自分にできることとして、地域の支え合い活動をしていこうと考え、団体を設立されました。貢献だけで見返りのないボランティア活動に疑問を持たれ、家事の領域で地域にボランティアを有償で提供していこうとされています。問題点や課題なども多くある中で、持続可能な活動にしていきたいと、セミナーに参加するなどして運営について学んでおられます。
 セミナー会場であるカフェギャラリーときじくは、コミュニティースペースです。事業の柱として、①カフェギャラリー、②塾、③縫製の3つの事業があります。これは、皆さんの意向を聞いて運営されている中で、現状の事業となったそうです。地域のお年寄りや子供たちが自然と集まってきているそうで、代表の守田さんは、人が集まる場所を維持できればなにか繋がると実感しておられ、現在の場所を維持することを目標に続けておられます。

3.各グループでの意見交換会・交流会

 最後に、「暮らしを支え合うちーびず(地域力ビジネス)を考えよう!」というテーマで2つの班に分かれて意見交換が行われました。参加者全員の自己紹介に時間を多くかけたため、意見交換の時間が少し短くなってしまいましたが、自己紹介の話にあった課題などを中心とした密な意見交換ができたと思います。
・ 団体の運営にお金がかかることを認識し、事業計画をしっかり立てて活動していくことが大切であること。
・ 地域の人々に理解してもらうために、透明性を高めて運営状況を地域の人々に伝えていくこと。
・ 見守り活動や支え合い活動では、2人以上の複数名で対応してチェック機能を強化すること。
・ トラブルがあれば常に改善を行い、スタッフ研修を行うこと。また、守秘義務をもって活動すること
などの意見がありました。
 自主的な地域活動を無償のボランティアとして行い続けることはたいへん困難です。せっかく志をもって始めた活動ですので、継続できるようにすることが大切です。そのため、地域の方々に、助け合い活動の運営にもお金がかかることを理解してもらい、存在意義を感じてもらえるよう、団体活動をPRしていかなければいけません。地域の事業者と一緒に、持続化可能な、暮らしを支え合う活動が広がっていくことが望まれます。

●平成31年3月26日掲載【文責】一般社団法人京都府中小企業診断協会 伊佐 嘉仁

【問い合わせ先】 京都府地域力ビジネス課(京都府ソーシャル・ビジネスセンター) 電話075-414-4865

 

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