京の起業家 No.14

カフェレストラン・アイアンシュミーズ

 公益財団法人京都産業21よりご紹介いただき、2015年12月に、「気軽に楽しめるフレンチ」をコンセプトにカフェレストラン・アイアンシュミーズを開業された代表の中長健介様に、お話をお聞きしました。

創業のきっかけは?なぜ京都での開業されたのですか?

 20歳の頃から「食」でビジネスをやりたいと考えていました。そのため大学は経営学を選び、ホテルのフランス料理レストランでアルバイトを始めたのですが、たくさんの料理人がいる店でもフランスのことを知っている人は少ないことに疑問を持ちました。その後、大学3年生で退学、フランスに渡航し、料理2年、お菓子2年、合計4年間修業しました。日本に帰国後、京都で開業することを決め、京都のフランス料理店で働きながらお店の運営資金を貯めました。京都に決めたのは、京都が好きだからです。フランスでは2,3百年の古い建物が多く残るパリにいたのですが、それに相当するのは京都しかないと思いました。しかし、物件探しには苦労し、一時は京都で開業することを見直そうかとも思いましたが、人づてで今の物件が見つかりました。27年1月に退職後、物件探しに約10か月かかり、27年12月に開業できました。

京都産業21利用のきっかけは?どんな支援を受けましたか?

 平成27年夏、飲食関係の業者の方に、創業支援制度があることを教えてもらい訪問しました。事業計画書の作成から始まりましたが、作成の過程で必要なものが見えてくるようになり、質問を繰り返していただく中で数年後を見据えることができるようになりました。補助金を受けるにあたっての細やかな調整もしていただきました。制度はしっかりと仕組みを知らないと利用するのが難しいと思います。支援機関の方のサポートのおかげで補助金を受けることができました。

創業後1年、いかがですか?

 おかげさまでお客様は増えています。口コミが一番強いです。料理教室は開業の5年前からやっていまして、そのつながりでのお客様もいます。ランチタイムにはすぐそばのビルにお勤めの方もたくさん来て下さり、週1,2で通って下さるリピーターも多いです。
 この1年、超猛ダッシュで事業に邁進しています。それでも事業計画通りの売上をようやく達成している状況ですので、目の前しか見えなくこともあります。が、支援機関の担当の方と話すことで、視野を広げることが出来ています。

お店のこだわりのポイントを教えてください

 店の名前である「アイアンシュミーズ」は「薄皮付きのニンニクを焼いたもの」という一番シンプルなフランスの家庭料理のことです。フランスのエスプリをぶらさないこと、芯をぶらさないことを大切にしています。その上で「気軽に楽しんでもらえる」ということがコンセプトです。5年前からやっている料理教室もコンセプトは「お家で作れるフランス料理教室」です。「気軽なフレンチをみんなに知ってもらい楽しんでもらいたい」という思いでやっています。当店のライバルはファミレスです。

今後の事業展開について教えてください。

 将来的には2店舗目として路面店を出し、チームで運営できる状態にしたいです。コンセプトはぶらさず「気軽に食べるフランス料理」をさらに世の中に広げていきます。当店と類似のお店はあまりないと思います。同じコンセプトの料理教室も続けていきます。価格は今のままで、気楽に家族で楽しめるようなフランスの家庭料理を提供していきます。

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【中小企業開業支援補助金窓口ご担当者より】
 中長さんは、フランスでの料理修業も経験され、若くしてフランス料理店をオープンされました。フランス料理を裾野まで広げたいという思いから、定期的に料理教室も開催されるなど、その情熱と行動力は誰にも負けておられないと思います。料理は勿論、お客様にも丁寧に接する、その人となりも楽しみに是非お立ち寄り下さい。

(取材:阪本純子)

店舗情報

 代表:中長健介(なかちょう・けんすけ )
 住所:京都市中京区東洞院通四条上ル阪東屋町670 共栄ビル5F
 TEL:075-256-0237 URL:http://ail-en-chemise.com/
 営業:火~土12:00~23:00 日12:00~17:00 月14:00~23:00
 昼: 1000円~ 夜:1500円~ 
 料理教室も開講中(料理教室アイアンシュミーズ www..ail-en-chemise.com/school/ )

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